理事挨拶

美容との出会い

美容界に携わるようになって、16年がたちます。16年前に転職した会社から、 「君たちは美容サロンのコンサルタントになるために採用した。」 と告げられたのがきっかけでした。 最初に美容サロンを見学させてもらった時の衝撃と違和感を今でも忘れてません。 それまで他業界にいた私は、 ・お金を払って、物を買う。 ・お金を払ってもらったので、「ありがとうございます!」というお礼と共に物を渡す。 というのが常識の世界でした。 しかし、美容サロン内の世界は、 お金を払うお客様が「ありがとう!」と言い、 さらに、「これ召し上がって!」とドーナツを差し出す。 「なんて世界だ!」衝撃でした。 「美容サロンはものすごい価値を提供している!」と思いました。 また、それと同時に、 先ほどドーナツをくれたお客様へ私は質問しました。 「美容師さんって、どう思います?」 すると、 「大変そうよね!ご飯も食べれないんでしょ~」 と答えていただきました。 ??? なぜ、ドーナツをプレゼントするほど価値を感じている美容師に対して、「大変そう」という感想なのか? 美容という職業の価値(喜び)が正しく伝わってないのだなと実感しました。

負のスパイラルへと
迷走していく美容業界

「なりたい職業ランキング」とともに、理美容免許を取得する人が減っていくようになり、美容専門学校も美容サロンも目の前の人員確保に走っていきます。 職業の価値を「喜び」から「楽しさ・楽(らく)」へと・・・ その結果、 目の前の人数確保は、迎合を生み、早期離職を招き、高校や世間の評判を上げることができず、 美容従事者も自分たちに自信を持てなくなる。 そんな負のスパイラルに巻き込まれていました。 「転機・『ちょうど2週間後に会場があるんだけれど、やってみる?』」 「ゆとり教育どっぷりの子は無表情で何を考えているかわからない。助けてほしい。」 といわれ、美容専門学校の就職ガイダンスに参加した時です。 目の前に座った2人の学生に質問しました。 「なんで美容師になろうと思ったの?」 すると、 「中学校の時、友達の髪の毛を遊びで切ったら、『おまえ、うまいなぁ~』と言われ、 これならやれると思った。」 「小学校1年生の時に、お母さんに連れて行ってもらった美容室の人が凄く素敵だった。」 と答えてもらったとき、 「よくある話だなぁ~。今現場で一生懸命働いているスタッフと一緒だなぁ~」 !!!! 私の考え方が180度変わりました。 「今も昔も、若者は変わらないハートを持っている。それを引き出せていないのは、 伝える側の問題であり、伝える側が表面的な話だから、若者も表面的に返答してくる だけなんだ!!本気でぶつかれば、本気で反応は返ってくる!!!」 そして、 1つの研修を考案し、美容専門学校に飛び込み営業! 想いをぶちまけると、 「面白そうね!ちょうど2週間後に会場と時間はあるんだけど、やってみる?」 と言われ、即答。 2010年10月14日、第1回目のキャリア研修「Imagine of My Self」を実施させてもらいました。 研修実施の結果、 壇上で自分の想いを真剣に伝える美容スタッフ、その発表を称え合う初対面の美容スタッフ達、目の色を変えて話を聞く美容専門学生や先生・・・ 想像以上の空気感に鳥肌が立ちました。 「これだ!美容スタッフ、学校の先生が一体となる形、産学連携の形こそが、 学生に美容界の職業の価値を正しく伝えられる!」 そう、確信しました。 その後、「一生美容に恋する会」を設立し、 全国を駆け回り、専門学校や美容サロンに周知していき、 結果、2015年には1年間で全国すべての地方で70回、約8000人の学生に 実施する形へと拡がっていきました。 「美容界の職業の価値・喜びを正しく伝えたい」 その一心で、駆け回りました。

思いは手法の
上流にあり

この先、美容界に関わる皆様と産学連携の形をとって、 美容界の職業の価値・喜びを正しく伝えたい。 美容界に従事する人々を増やしていきたい・美容界から離れていく人々を減らしたい。 そのためには、 小中高校の学生や教員、免許保持者など多くの人々に対して、 ・優れた技術、華やかなショーでの魅力を発信していく ・進化した技術や薬剤を伝える ・海外、アジアでの可能性をみせる 色々とできることはあると思います。 しかし、想いのないところでは、どんな優れた手法も機能しません。 美容界に一生恋をするくらい夢中になりたい! 一生美容に恋をする人たちを育てていきたい! 一生美容に恋ができる会社づくりをしていく!そんな熱い想いをもった企業、学校、人たちが集まり、 「日本の美容界の職業の価値・喜びが、正しく伝わる」 世界を作っていきたい!と思います。 ぜひとも協力をお願いいたします。